○棚倉町下水道条例

平成8年6月25日

条例第7号

第1章 総則

(趣旨)

第1条 町の設置する公共下水道の管理及び使用については、下水道法(昭和33年法律第79号。以下「法」という。)その他の法令で定めるもののほか、この条例の定めるところによる。

(用語の定義)

第2条 この条例において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 下水及び汚水 それぞれ法第2条第1号に規定する下水及び汚水をいう。

(2) 公共下水道 法第2条第3号に規定する公共下水道をいう。

(3) 都市下水路 法第2条第5号に規定する都市下水路をいう。

(4) 終末処理場 法第2条第6号に規定する終末処理場をいう。

(5) 排水区域 法第2条第7号に規定する排水区域をいう。

(6) 処理区域 法第2条第8号に規定する処理区域をいう。

(7) 排水設備 法第10条第1項に規定する排水設備をいう。

(8) 特定施設 法第11条の2第2項に規定する特定施設をいう。

(9) 除害施設 法第12条第1項に規定する除害施設をいう。

(10) 特定事業場 法第12条の2第1項に規定する特定事業場をいう。

(11) 排水設備設置義務者 法第10条第1項の規定により排水設備を設置しなければならない者をいう。

(12) 使用者 下水を公共下水道に排除してこれを使用する者をいう。

(13) 水道及び給水装置 それぞれ水道法(昭和32年法律第177号)第3条第1項に規定する水道及び同条第9項に規定する給水装置をいう。

(14) 使用月 下水道使用料徴収の便宜上区分されたおおむね1月の期間をいい、その始期及び終期は、規則で定める。

第2章 排水設備の設置等

(排水設備の接続方法及び内径等)

第3条 排水設備の新設、増設又は改築(以下「新設等」という。)を行おうとするときは、次に定めるところによらなければならない。

(1) 分流式の公共下水道に下水を流入させるために設ける排水設備は、汚水を排除すべき排水設備にあっては、公共下水道の公共ますその他の排水施設又は他の排水設備(以下「公共ます等」という。)で汚水を排除すべきものに、雨水を排除すべき排水設備にあっては公共ます等で雨水を排除すべきものに固着させること。

(2) 排水設備を公共ます等に固着させるときは、公共下水道の施設の機能を妨げ、又はその施設を損傷するおそれのない箇所及び工事の実施方法で規則の定めるものによること。

(3) 汚水のみを排除すべき排水管の内径及び勾配は、町長が特別の理由があると認めた場合を除き、次の表に定めるところによるものとし、排水渠の断面積は、同表の左欄の区分に応じそれぞれ同表の中欄に掲げる内径の排水管と同程度以上の流下能力のあるものとすること。ただし、一の建築物から排除される汚水の一部を排除すべき排水管で延長が3メートル以下のものの内径は75ミリメートル以上(勾配100分の3以上)とすることができる。

排水人口

(単位 人)

排水管の内径

(単位 ミリメートル)

勾配

150未満

100以上

100分の2以上

150以上300未満

125以上

100分の1.7以上

300以上500未満

150以上

100分の1.5以上

500以上

200以上

100分の1.2以上

(4) 雨水のみを排除すべき排水管の内径及び勾配は、町長が特別の理由があると認めた場合を除き、次の表に定めるところによるものとし、排水渠の断面積は、同表の左欄の区分に応じそれぞれ同表の中欄に掲げる内径の排水管と同程度以上の流下能力のあるものとすること。ただし、一の敷地から排除される雨水又は雨水を含む下水の一部を排除すべき排水管で延長が3メートル以下のものの内径は75ミリメートル以上(勾配100分の3以上)とすることができる。

排水面積

(単位 平方メートル)

排水管の内径

(単位 ミリメートル)

勾配

200未満

100以上

100分の2以上

200以上400未満

125以上

100分の1.7以上

400以上600未満

150以上

100分の1.5以上

600以上1500未満

200以上

100分の1.2以上

1500以上

250以上

100分の1以上

(排水設備等の計画の確認)

第4条 排水設備又は法第24条第1項の規定によりその設置について許可を受けるべき排水施設(以下「排水設備等」という。)の新設等を行おうとする者は、あらかじめ、その計画が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合するものであることについて、規則で定めるところにより、申請書に必要な書類を添付して提出し、町長の確認を受けなければならない。

2 前項の申請者は、同項の申請書及びこれに添付した書類に記載した事項を変更しようとするときは、あらかじめ、その変更について書面により届け出て、同項の規定による町長の確認を受けなければならない。ただし、排水設備等の構造に影響を及ぼすおそれのない変更にあっては、その旨を町長に届け出ることをもって足りる。

第2章の2 排水設備等の工事の事業に係る指定

(排水設備指定工事店)

第5条 排水設備等の新設等の工事は、町長の指定を受けた者(以下「指定工事店」という。)でなければ、行ってはならない。

2 指定工事店は、排水設備等の新設等の工事を施工するときは、公益財団法人福島県下水道公社が排水設備等工事の設計及び施工に関して技能を有すると認め、同公社に登録した者のうち、当該指定工事店に専属する排水設備工事責任技術者として町の登録を受けたもの(以下「責任技術者」という。)の監理の下において行わなければならない。

(指定工事店の指定)

第5条の2 前条第1項の指定は、規則で定めるところにより、排水設備等の新設等の工事の事業を行う者の申請により行う。

2 町長は、前条第1項の指定の申請をした者が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、指定工事店の指定を行う。

(1) 営業所ごとに、次条第1項の規定により責任技術者として登録を受けた者が1名以上専属していること。

(2) 工事の施工に必要な機械器具を有すること。

(3) 福島県内に営業所があること。

(4) 次のいずれにも該当しないこと。

 精神の機能の障害により給水装置の工事の事業を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者

 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

 第5条の7の規定により指定を取り消され、その取り消しの日から2年を経過しない者

 その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者

 法人であって、その役員のうちからまでのいずれかに該当する者があるもの

3 前項の指定の有効期間は、指定工事店としての指定を受けた日から5年とする。

4 前項の有効期間満了に際し、引き続き指定工事店としての指定を受けようとするときは、規則で定めるところにより、指定の更新を受けなければならない。

(責任技術者の登録等)

第5条の3 指定工事店は、営業所ごとに、責任技術者として登録しようとする者を選任し、町長に届け出なければならない。

2 町長は、前条第2項第4号アからのいずれかに該当するときは、責任技術者の登録を行わないことができる。

3 責任技術者は、次に掲げる職務を誠実に行わなければならない。

(1) 排水設備等の新設等の工事に関する技術上の管理

(2) 排水設備等の新設等の工事に従事する者の技術上の指導監督

(3) 排水設備等の新設等の工事が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合していることの確認

(4) 第6条第1項に規定する検査の立ち会い

4 責任技術者は、排水設備等の新設等の工事に従事するときは、常に責任技術者であることを示す証明書を携帯し、町の職員等の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(指定工事店証)

第5条の4 町長は、指定工事店として指定を行った工事の事業を行う者に対し、排水設備指定工事店証(以下「指定工事店証」という。)を交付する。

2 指定工事店は、指定工事店証を営業所内の見やすい場所に掲示しなければならない。

3 指定工事店は、第5条の7の規定により指定を取り消されたときは、遅滞なく町長に指定工事店証を返納しなければならない。また、同条の規定により指定の効力を一時停止されたときは、その期間中指定工事店証を返納しなければならない。

4 前3項に規定するもののほか、指定工事店証の交付等に関し必要な事項は、規則で定める。

(指定工事店の責務及び遵守事項)

第5条の5 指定工事店は、下水道に関する法令、条例、規則が定めるところに従い適正な排水設備工事の施工に努めなければならない。

(変更の届出等)

第5条の6 指定工事店は、営業所の名称及び所在地その他規則で定める事項に変更があったとき、又は排水設備等の新設等の工事の事業を廃止し、休止し、若しくは再開したときは、規則で定めるところにより、その旨を町長に届け出なければならない。

(指定の取消し又は一時停止)

第5条の7 町長は、指定工事店が次の各号のいずれかに該当するときは、第5条第1項の指定を取り消し又は6月を超えない範囲内において指定の効力を停止することができる。

(1) 第5条の2第2項各号に適合しなくなったとき。

(2) 第5条の3第1項の規定に違反したとき。

(3) 第5条の5に規定する指定工事店の責務及び遵守事項に従った適正な排水設備工事の施工ができないと認められるとき。

(4) 前条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

(5) その施工する排水設備工事が、下水道施設の機能に障害を与え、又は与えるおそれが大であるとき。

(6) 不正の手段により第5条第1項の指定を受けたとき。

(公告)

第5条の8 町長は、次の各号のいずれかに該当するときは、その旨を公告しなければならない。

(1) 第5条第1項の指定をしたとき。

(2) 前条の規定により第5条第1項の指定を取り消し、又は一時停止したとき。

(3) 第5条の2第3項に規定する指定の有効期間の満了後、継続して指定しなかったとき。

(4) 第5条の6の規定による変更届があった場合において、規則で定める事項の変更があったとき。

(排水設備等の工事の検査)

第6条 排水設備等の新設等を行った者は、その工事を完了したときは、工事の完了した日から5日以内にその旨を町長に届け出て、その工事が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合するものであることについて、町の職員の検査を受けなければならない。

2 前項の検査をする職員は、同項の検査をした場合において、その工事が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合していると認めたときは、当該排水設備等の新設等を行った者に対し、規則で定めるところにより、検査済証を交付するものとする。

第3章 公共下水道の使用

(除害施設の設置等)

第7条 法第12条第1項の規定により、次に定める基準に適合しない下水を継続して排除して公共下水道を使用する者は、除害施設を設け、又は必要な措置をしなければならない。

(1) 温度 45度未満

(2) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満

(3) ノルマルヘキサン抽出物質含有量

 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下

 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下

(4) ヨウ素消費量 1リットルにつき220ミリグラム未満

2 前項の規定は、1日当りの平均的な下水の排除量が30立方メートル未満である者には、適用しない。

(特定事業場からの下水の排除の制限)

第8条 特定事業場から下水を排除して公共下水道を使用する者は、法第12条の2第3項及び第5項の規定により、次に定める基準に適合しない水質の下水を排除してはならない。

(1) アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素含有量 1リットルにつき380ミリグラム未満

(2) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満

(3) 生物化学的酸素要求量 1リットルにつき5日間に600ミリグラム未満

(4) 浮遊物質量 1リットルにつき600ミリグラム未満

(5) ノルマルヘキサン抽出物質含有量

 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下

 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下

(6) 窒素含有量 1リットルにつき240ミリグラム未満

(7) 燐含有量 1リットルにつき32ミリグラム未満

2 特定事業場から排除される下水に係る前項に規定する水質の基準は、次の各号に掲げる場合においては、同項の規定にかかわらず、それぞれ当該各号に規定する緩やかな排水基準とする。

(1) 前項第1号第6号又は第7号に掲げる項目に係る水質に関し、当該下水が当該公共下水道からの放流水に係る公共の水域に直接排除されたとした場合においては、水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)の規定による環境省令により、又は同法第3条第3項の規定による条例により、当該各号に定める基準より緩やかな排水基準が適用されるとき。

(2) 前項第2号から第5号までに掲げる項目に係る水質に関し、当該下水が河川その他の公共の水域(湖沼を除く。)に直接排除されたとした場合においては、水質汚濁防止法の規定による環境省令により、当該各号に定める基準より緩やかな排水基準が適用されるとき。

(除害施設の設置等)

第9条 法第12条の11第1項の規定により、次に定める基準に適合しない下水(法第12条の2第1項又は第5項の規定により公共下水道に排除してはならないこととされるものを除く。)を継続して排除して公共下水道を使用する者は、除害施設を設け、又は必要な措置をしなければならない。

(1) カドミウム及びその化合物 1リットルにつきカドミウム0.03ミリグラム以下

(2) シアン化合物 1リットルにつきシアン1.0ミリグラム以下

(3) 有機燐化合物 1リットルにつき1.0ミリグラム以下

(4) 鉛及びその化合物 1リットルにつき鉛0.1ミリグラム以下

(5) 六価クロム化合物 1リットルにつき六価クロム0.5ミリグラム以下

(6) 砒素及びその化合物 1リットルにつき砒素0.1ミリグラム以下

(7) 水銀及びアルキル水銀その他の水銀化合物 1リットルにつき水銀0.005ミリグラム以下

(8) アルキル水銀化合物 検出されないこと。

(9) ポリ塩化ビフェニル 1リットルにつき0.003ミリグラム以下

(10) トリクロロエチレン 1リットルにつき0.3ミリグラム以下

(11) テトラクロロエチレン 1リットルにつき0.1ミリグラム以下

(12) ジクロロメタン 1リットルにつき0.2ミリグラム以下

(13) 四塩化炭素 1リットルにつき0.02ミリグラム以下

(14) 1・2―ジクロロエタン 1リットルにつき0.04ミリグラム以下

(15) 1・1―ジクロロエチレン 1リットルにつき1.0ミリグラム以下

(16) シス―1・2―ジクロロエチレン 1リットルにつき0.4ミリグラム以下

(17) 1・1・1―トリクロロエタン 1リットルにつき3ミリグラム以下

(18) 1・1・2―トリクロロエタン 1リットルにつき0.06ミリグラム以下

(19) 1・3―ジクロロプロペン 1リットルにつき0.02ミリグラム以下

(20) テトラメチルチウラムジスルフィド(別名チウラム) 1リットルにつき0.06ミリグラム以下

(21) 2―クロロ―4・6―ビス(エチルアミノ)―S―トリアジン(別名シマジン) 1リットルにつき0.03ミリグラム以下

(22) S―4―クロロベンジル=N・N―ジエチルチオカルバマート(別名チオベンカルブ) 1リットルにつき0.2ミリグラム以下

(23) ベンゼン 1リットルにつき0.1ミリグラム以下

(24) セレン及びその化合物 1リットルにつきセレン0.1ミリグラム以下

(25) ほう素及びその化合物 1リットルにつきほう素10ミリグラム以下

(26) ふっ素及びその化合物 1リットルにつきふっ素8ミリグラム以下

(27) 1―4―ジオキサン 1リットルにつき0.5ミリグラム以下

(28) フェノール類 1リットルにつき5ミリグラム以下

(29) 銅及びその化合物 1リットルにつき銅3ミリグラム以下

(30) 亜鉛及びその化合物 1リットルにつき亜鉛2ミリグラム以下

(31) 鉄及びその化合物(溶解性) 1リットルにつき鉄10ミリグラム以下

(32) マンガン及びその化合物(溶解性) 1リットルにつきマンガン10ミリグラム以下

(33) クロム及びその化合物 1リットルにつきクロム2ミリグラム以下

(34) ダイオキシン類 1リットルにつき10ピコグラム以下

(35) 温度 45度未満

(36) アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素含有量 1リットルにつき380ミリグラム未満

(37) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満

(38) 生物化学的酸素要求量 1リットルにつき5日間に600ミリグラム未満

(39) 浮遊物質量 1リットルにつき600ミリグラム未満

(40) ノルマルヘキサン抽出物質含有量

 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下

 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下

(41) 窒素含有量 1リットルにつき240ミリグラム未満

(42) 燐含有量 1リットルにつき32ミリグラム未満

(43) 前各号に掲げる物質又は項目以外のもので条例により当該公共下水道からの放流水に関する排水基準が定められたもの(第37号に掲げる項目に類似する項目及び大腸菌群数を除く。) 当該排水基準に係る数値

2 前項の規定は、前項各号に掲げる物質又は項目のうち、規則で定めるものについては、1日当りの平均的な下水の排除量が30立方メートル未満である者には、適用しない。

3 第1項第39号に定める数値は、ダイオキシン類の量をその毒性に応じて厚生労働省令・国土交通省令で定めるところにより2・3・7・8―四塩化ジベンゾーパラージオキシンの量に換算した数値とする。

(水質管理責任者制度)

第10条 除害施設又は特定施設を設置した者は、規則で定めるところにより、その維持管理に関する業務を行う水質管理責任者を選任し、遅滞なく、その旨を町長に届け出なければならない。

(除害施設の設置等の届出)

第11条 除害施設を設置し、休止し又は廃止しようとする者は、規則で定めるところにより、あらかじめ、その旨を町長に届け出なければならない。届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。

(排除の停止又は制限)

第12条 町長は、公共下水道への排除が次の各号の一に該当するときは、排除を停止させ、又は制限することができる。

(1) 公共下水道を損傷するおそれがあるとき。

(2) 公共下水道の機能を阻害するおそれがあるとき。

(3) 前2号に掲げるもののほか、町長が管理上必要があると認めるとき。

(使用開始等の届出)

第13条 使用者が公共下水道の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止しているその使用を再開しようとするときは、当該使用者は、規則で定めるところにより、あらかじめ、その旨を町長に届け出なければならない。ただし、雨水のみを排除して公共下水道を使用する場合は、この限りでない。

2 法第11条の2、第12条の3、第12条の4又は第12条の7の規定による届出をした者は、前項の規定による届出をした者とみなす。

(使用料の徴収)

第14条 町長は、公共下水道の使用について、使用者から使用料を徴収する。

2 使用料は、毎使用月、その使用月における公共下水道の使用について、集金、納入通知書又は口座振替の方法により徴収する。

3 使用料は、納入通知したその日の属する月の末日までに納入しなければならない。

4 前2項の規定にかかわらず、町長は、土木建築に関する工事の施工に伴う排水のため公共下水道を使用する場合において必要があると認めるときは、使用料を前納させることができる。この場合において、使用料の精算及びこれに伴う追徴又は還付は、使用者から公共下水道の使用を廃止した旨の届出があったとき、その他町長が必要があると認めたときに行う。

(使用料の算定方法)

第15条 使用料の額は、毎使用月において使用者が排除した汚水の量に応じて、次の表に定めるところにより算出した合計額(1円未満の端数は切り捨てる。)とする。

基本料金(1使用月)

超過料金

基本汚水量

料金

汚水量

1立方メートルにつき

10立方メートル

1,386.0円

11立方メートルから20立方メートルまで

149.6円

21立方メートルから50立方メートルまで

162.8円

51立方メートルから100立方メートルまで

173.8円

101立方メートル以上

184.8円

(消費税及び地方消費税を含む。)

2 使用者が排除した汚水の量の算定は、次の各号の定めるところによる。

(1) 水道水を排除した場合は、水道の使用水量とする。ただし、2以上の使用者が給水装置を共同で使用している場合においてそれぞれの使用者の使用水量を確知することができないときは、それぞれの使用者の使用の態様を勘案して町長が認定する。

(2) 水道水以外の水を排除した場合は、その使用水量とし、当該使用水量は使用者の使用の態様を勘案して町長が認定する。

(3) 水道水と水道水以外の水を併せて排除した場合は、前2号の規定により算定した水量を合算したものとする。

(4) 製氷業その他の営業で、その営業に伴い使用する水の量がその営業に伴い公共下水道に排除する汚水の量と著しく異なるものを営む使用者は、規則で定めるところにより、毎使用月、その使用月に公共下水道に排除した汚水の量及びその算出の根拠を記載した申告書を、その使用月の末日から起算して7日以内に町長に提出しなければならない。この場合においては、前各号の規定にかかわらず町長は、その申告書の記載を勘案してその使用者の排除した汚水の量を認定するものとする。

3 使用者が使用月の中途において公共下水道の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止しているその使用を再開したときは、次のとおりとする。

(1) その使用日数が15日を超えないとき基本使用料金の2分の1及び超過使用料

(2) その使用日数が15日を超えたとき1月分として算定した使用料

(資料の提出)

第16条 町長は、使用料を算出するために、使用者から必要な資料の提出を求めることができる。

(使用の態様の変更の届出)

第16条の2 使用者は、水道水の排除に加えて水道水以外の水を排除することとなったとき、水道水以外の水を使用するための設備に変更があったときその他規則で定める使用の態様の変更があったときは、規則で定めるところにより、遅滞なくその旨を町長に届け出なければならない。

第4章 雑則

(改善命令)

第17条 町長は、公共下水道の管理上必要があると認めるときは、排水設備又は除害施設の設置者若しくは使用者に対し、期限を定めて、排水設備又は除害施設の構造若しくは使用の方法の変更を命ずることができる。

(行為の許可)

第18条 法第24条第1項の許可を受けようとする者は、規則で定めるところにより、申請書に次の各号に掲げる図面を添付して町長に提出しなければならない。許可を受けた事項の変更をしようとするときも、同様とする。

(1) 施設又は工作物その他の物件(排水設備を除く。以下「物件」という。)を設ける場所を表示した平面図

(2) 物件の配置及び構造を表示した図面

(許可を要しない軽微な変更)

第19条 法第24条第1項の条例で定める軽微な変更は、公共下水道の施設の機能を妨げ、又はその施設を損傷するおそれのない物件の同項の許可を受けて設けた物件(地上に存する部分に限る。)に対する添加であって、同項の許可を受けた者が当該物件の設置の目的に付随して行うものとする。

(占用)

第20条 公共下水道の敷地又は排水施設に物件(以下「占用物件」という。)を設け、継続して公共下水道の敷地又は排水施設を占用しようとする者は、規則で定めるところにより、次の各号に掲げる事項を記載した申請書を提出して町長の許可を受けなければならない。許可を受けた事項を変更しようとするときも、同様とする。ただし、占用物件の設置については法第24条第1項の許可を受けたときは、その許可をもって占用の許可とみなす。

(1) 公共下水道の敷地又は排水施設の占用の目的

(2) 公共下水道の敷地又は排水施設の占用の期間

(3) 公共下水道の敷地又は排水施設の占用の場所

(4) 占用物件の構造

(5) 工事実施の方法

(6) 工事の期間

(7) 公共下水道の復旧の方法

2 町長は、前項の許可を受けた者から、占用料を徴収する。ただし、公共下水道に下水を排除することを目的とする占用物件については、この限りでない。

3 前項の占用料の額及び徴収方法は、棚倉町道路占用料等条例(平成2年条例第19号)の規定を準用する。

(占用許可の基準)

第20条の2 町長は、公共下水道の排水施設の暗渠である構造の部分に電線及び下水道法施行令(昭和34年政令第147号)第17条の3に規定する物件(以下この条及び次条において「電線等」という。)の占用に係る前条第1項の申請があった場合においては、その占用が必要やむを得ないものであり、かつ、電線等が次に掲げる基準に適合するものである場合に限り、当該占用を許可することができる。

(1) 電線等を設置する箇所が下水の排除及び暗渠の管理上支障のない箇所であること。

(2) 電線等を設置する暗渠の断面積に占める当該電線等の断面積の割合が原則として1パーセント以下であり、かつ、電線の本数が下水の排除及び暗渠の管理上支障のない本数であること。

(3) 電線等の構造が堅牢で、かつ、表面が平滑であって、耐久性、耐蝕性及び耐水性のあるものであること。

(4) 電線等の配置に係る工事及び維持管理の方法は、暗渠の構造及び機能に影響を及ぼさないものであり、かつ、公共下水道管理者の監理のもと行われること。

(5) 電線等は、原則として電圧のかからないものとすること。

(6) その他公共下水道管理上支障とならないものであること。

(占用期間)

第20条の3 第20条第1項の規定による占用の期間は、電気通信事業法(昭和59年法律第86号)の規定に基づいて設ける電線等にあっては10年以内とし、その他のものにあっては5年以内とする。

(原状回復)

第21条 第20条第1項の許可を受けた者は、その許可により占用物件を設けることができる期間が満了したとき又は当該占用物件を設ける目的を廃止したときは、当該占用物件を除却し、公共下水道を原状に回復しなければならない。ただし、町長が原状に回復することが不適当であると認めたときは、この限りでない。

2 町長は、第20条第1項の占用の許可を受けた者に対して、前項の原状回復又は原状に回復することが不適当な場合の措置について必要な指示をすることができる。

(手数料)

第22条 町は、次の各号に掲げる事務について、当該事務の申請者から、当該各号に定める額の手数料を徴収する。

(1) 指定工事店の指定 1件につき20,000円

(2) 指定工事店の指定更新 1件につき10,000円

2 前項の手数料は、申請の際に徴収する。

3 既納の手数料は、返還しない。

(使用料等の督促)

第23条 町長は、この条例及び法の規定により徴収する使用料その他の収入(以下「使用料等」という。)を納期限までに納付しない者があるときは、納期限後20日以内に、規則で定める督促状を発行して督促する。

2 前項の督促状に指定すべき納付の期限は、その発行の日から10日以内とする。

(使用料等の減免)

第24条 町長は、公益上その他特別の事情があると認めたときは、この条例で定める使用料を減免することができる。

(都市下水路への準用)

第25条 第4条から第6条及び、第18条から第21条までの規定は、町が設置する都市下水路について準用する。この場合において、これらの規定中「公共下水道」とあるのは「都市下水路」、「法第24条」とあるのは「法第29条」と読み替えるものとする。

(規則への委任)

第26条 この条例で定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

第5章 罰則

第27条 次の各号に掲げる者は、5万円以下の過料に処する。

(1) 第4条の規定による確認を受けないで排水設備等の新設等を行った者

(2) 第5条の規定に違反して排水設備等の新設等の工事を実施した者

(3) 排水設備等の新設等を行って第6条第1項の規定による届出を同項に規定する期間内に行わなかった者

(4) 第7条又は第9条の規定に違反した使用者

(5) 第11条の規定による届出を怠った者

(6) 第16条の規定による資料の提出を求められてこれを拒否し、又は怠った者

(7) 第17条に規定する命令に違反した者

(8) 第21条第2項の規定による指示に従わなかった者

(9) 第4条第1項第18条の規定による申請書又は図書、第4条第2項本文第11条第13条の規定による届出書、第15条第2項第4号の規定による申告書又は第16条の規定による資料で不実の記載のあるものを提出した申請者、届出者、申告者又は資料の提出者

第28条 偽りその他不正な手段により使用料等の徴収を免れた者は、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。

第29条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員が、その法人又は人の業務に関して前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の過料を科する。

(処理区域外の使用)

第30条 町長は、公共下水道の管理上支障がないと認めるときは、法第4条第1項の認可を受けた事業計画に定められた予定処理区域外の汚水を公共下水道に排除することを許可することができる。

2 前項の規定により許可を受けた者に対しては、この条例の規定を適用する。

この条例は、公布の日から施行する。

(平成9年条例第10号)

この条例は、平成9年4月1日から施行する。

(平成12年条例第21号)

この条例は、平成12年4月1日から施行する。

(平成13年条例第18号)

この条例は、平成13年4月1日から施行し、改正後の棚倉町下水道条例第8条第2項及び第9条第3項の規定は、平成13年1月6日から適用する。

(平成14年条例第11号)

1 この条例は、平成14年4月1日から施行する。

2 この条例の施行の際現に改正前の棚倉町下水道条例第5条の指定又は、認定を受けた者は、改正後の棚倉町下水道条例第5条の指定又は登録を受けた者とみなす。

(平成19年条例第13号)

(施行期日)

1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。

(料金に関する経過措置)

2 この条例の施行の際現に改正前の棚倉町下水道条例の規定によって継続して排除している公共下水道の使用で、施行日から平成19年4月30日までの間に確定する使用料金については、なお従前の例による。

(平成25年条例第16号)

(施行期日)

1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行日に既に存する施設で第16条の2の規定に適合しない部分がある場合においては、当該規定(その適合しない部分に限る。)は、なお従前の例による。ただし、施行日後に改築(災害復旧として行われるもの及び公共下水道に関する工事以外の工事により必要を生じたものを除く。)の工事に着手したものの当該工事に係る区域又は区間については、この限りでない。

(平成25年条例第26号)

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行し、平成25年4月1日から適用する。

(平成25年条例第34号)

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。ただし、第15条第1項の改正規定及び次項の規定は、平成26年4月1日から施行する。

(使用料に関する経過措置)

2 この条例の施行の際現に改正前の棚倉町下水道条例の規定によって継続して排除している公共下水道の使用で、平成26年4月1日から同月30日までの間に使用料の支払を受ける権利が確定するものに係る使用料については、なお従前の例による。

(平成26年条例第32号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成31年条例第10号)

この条例は、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律(平成24年法律第68号)附則第1条第2号に掲げる規定の施行の日から施行する。

(令和元年条例第35号)

この条例は、公布の日から施行し、令和元年12月14日から適用する。

棚倉町下水道条例

平成8年6月25日 条例第7号

(令和元年12月20日施行)

体系情報
第10編 設/第3章 下水道
沿革情報
平成8年6月25日 条例第7号
平成9年3月25日 条例第10号
平成12年3月24日 条例第21号
平成13年3月23日 条例第18号
平成14年3月25日 条例第11号
平成19年3月19日 条例第13号
平成25年3月22日 条例第16号
平成25年6月24日 条例第26号
平成25年12月12日 条例第34号
平成26年12月25日 条例第32号
平成31年3月19日 条例第10号
令和元年12月20日 条例第35号