棚倉町には国指定の史跡である「棚倉城跡」や国指定の重要文化財である「馬場都々古別神社本殿」をはじめ、多くの文化財や歴史的な建造物が存在しています。また、国指定の重要無形民俗文化財である八槻都々古別神社の「御田植」や「棚倉秋まつり」など歴史ある活動が現代まで受け継がれています。
これらの建造物や活動を守り、未来へつなぐとともに、歴史を生かしたまちづくりを推進することを目的に「棚倉町歴史的風致維持向上計画」を策定しました。
国の認定
本計画は「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(通称:歴史まちづくり法)」に基づき策定したもので、令和2年6月24日に国(文部科学大臣、農林水産大臣、国土交通大臣)の認定を受けました。認定式は令和2年11月27日に開催され、小林茂樹国土交通大臣政務官から認定証が交付されました。
この認定は、令和2年6月24日現在、棚倉町を含む全国83市町が受けており、福島県では白河市、国見町、磐梯町、桑折町に続き5番目の認定になります。
今回の認定により、計画に記載している歴史まちづくりに関する取り組みに対し、国からの支援等が受けられることになります。
認定証 認定式の様子 福島県知事報告の様子
(左:小林政務官、右:湯座町長) (左:内堀知事、右:湯座町長)
歴史まちづくり法とは
日本のまちなみには、城や神社などの歴史上価値の高い建造物や、その周辺に建つ町家などの歴史的な建造物が残されています。また、このようなまちなみのなかで伝統的な祭礼行事や工芸品の製造・販売などの歴史や伝統を反映した人々の生活が営まれることで、地域固有の風情、情緒、たたずまいといった良好な市街地環境(歴史的風致)が形成されています。
しかし、維持管理に多くの費用と手間がかかること、高齢化や人口減少による担い手不足等から、歴史的風致は失われつつあります。
歴史まちづくり法は、歴史的風致を維持向上させ後世に継承することを目的に、平成20年11月4日に施行されました。
棚倉町歴史的風致維持向上計画の概要
計画期間
令和2年(2020)度〜令和11年(2029)度の10年間
棚倉町の維持向上すべき歴史的風致
歴 史 的 風 致 | ||||||
1 棚倉城跡と城下のまつり、行楽にみる歴史的風致 |
2 馬場都々古別神社にみる歴史的風致 |
3 八槻都々古別神社の御田植と神楽にみる歴史的風致 | 4 社川地域の神幸行事にみる歴史的風致 |
5 山本不動尊にみる歴史的風致 |
6 玉野堰の三方分水と棚倉堀にみる歴史的風致 |
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歴史上価値の高い建造物 |
・赤館城跡 |
・馬場都々古別神社(本殿、拝殿、随身門、東照宮) | ・八槻都々古別神社(本殿、拝殿、随身門) ・八槻家住宅 |
・宇迦神社(玉野) |
・山本不動尊(護摩壇、鐘楼堂、石灯籠) | ・玉野堰 ・三方分水に係る堀、堰 |
歴史や伝統を反映した活動 | ・赤館城跡の行楽、保全活動 ・棚倉城跡の行楽 ・棚倉秋まつり ・城下での茶道文化 |
・馬場都々古別神社の神楽 ・馬場都々古別神社例大祭 |
・八槻都々古別神社御田植 ・八槻都々古別神社の神楽 ・霜月例大祭 |
・お枡明神の枡送り行事 |
・山本不動尊例大祭(春季、秋季、豊年踊り) | ・玉野堰の水量管理 ・棚倉堀、玉野堀の活用 ・玉野堰、棚倉堀、玉野堀の保全活動 |
歴史的風致位置図
重点区域と主な事業
本計画では、以下の範囲を重点区域(歴史まちづくりに関する取り組みを優先的かつ重点的に進める区域)に位置づけ、重点区域を中心に事業を行っていきます。
重点区域の名称:棚倉町歴史的風致維持向上地区
重点区域の面積:約263ha
重点区域位置図
歴史的風致維持向上のための主な事業 |
・棚倉城下町の歴史的建造物調査事業
・棚倉城跡周辺道路整備事業
・馬場都々古別神社門前環境整備事業
・棚倉城跡観光拠点施設整備事業
・歴史・文化財学習講座事業
歴まち計画の進行管理・評価について
認定された計画の進捗状況を毎年度自ら管理するとともに、計画に記載された方針の達成状況等について、計画期間の中間と、最終年度に自己評価及び外部評価により行うことで、計画に位置づけられた方針の達成及び課題の改善の着実な進展を図るものです。
歴まち計画の変更経過について
実施期日 | 経過 | 関連ファイル |
令和2年6月24日 | 棚倉町歴史的風致維持向上計画 認定 | 当初計画 |
令和5年3月31日 | 棚倉町歴史的風致維持向上計画 軽微な変更届出 | 変更後計画 新旧対照表 |
歴まちカードについて
東北地方における歴まち認定都市の連携及び魅力発信を目的として、「歴まちカード(歴史まちづくりカード)」を配布しています。